お盆の夜に
8月16日は、京都・五山の送り火でした。
これで、お盆の行事終わり、ご先祖様や亡くなられた人々の精霊が浄土に帰っていかれました。
店長も、この間、お墓のお掃除、お墓参り、お盆の棚ぎょうなど、一連の行事を済ませました。
当たり前のように、お盆がやってきてご先祖様をお迎えし、お見送りする。
お盆の棚ぎょうには、「おりょぐ膳」を作ります。
作らない宗派もあるのですが、店長の家では作ります。
みなさんは、施餓鬼をご存じですか?
施餓鬼とは、ご先祖様や亡くなった人を苦しめる鬼で、この鬼たちに食べ物を施すことで、ご先祖様や亡くなった人が苦しみから逃れるのです。
そのため、店長は、「おりょうぐ膳」を仏様に供え、お坊様に拝んでいただいたあとに、施餓鬼をします。
つまり、この精進料理を海に流し、魚の餌にするのです。そうすることで、
ご先祖様を苦しめる鬼が、その食べ物を食べて満足して、結果、ご先祖様が救われるという仏教思想です。
これは、当り前の風習として、食べモノを粗末にせずに、海の魚にあげるという食物連鎖をしているのですね。
昔は、竹の船に乗せて海に流したそうです。が、今は、ゴミの問題で、この風習もなくなりつつあります。
nekoは、暗くなったので、これから「おりょうぐ」を海に流しに行きます。
決して、ゴミを捨てているのではなく、海に落ちてもいけません(笑)
そして、15日の夜。尾道の海にお拝しにまいりました。
ちょうど満潮で、雁木は、海の水でつかっていました。手を濡らしながら、
おりょうぐを海に流しました。
空は、満月が近く、お月さまが出ていて、夜釣りの人が不思議そうに見ていました。
ご先祖様、亡くなられた方、世界の中で食糧難に苦しんでいる人。どこまでも、この電波を伝って飛んで行ってほしい。
今ある幸せに感謝をしながら、心が満ちていくのを感じました。
皆様に、素敵なことがたくさん訪れますように。ありがとうございます。