一月の茶花
(結び柳と曙椿)
結び柳の青さを愛で、長さについてはいつまでもつきぬ生命や家々の変わらぬつながりを願う心が、一本の柳に込められていると言われています。
結び柳は、大胆かつ流麗に青竹の尺八は柳とのバランスを考えた長さにします。椿は、曙椿のほころんだ淡い色の蕾を一輪添えるように致します。
(あけぼの椿) (寒牡丹)
(ねこ柳) (鶯神楽)
お正月って何でしょうか?便利になった現代は、昔のように手間をかけることを楽しむ余裕がなくなってきました。もう一度、一手間をかけるということを楽しみ、本来のお正月の意味を考える良い機会かもしれませんね。
(日本水仙) (葉ボタン)
(万両) (千両)
「日本のお正月はただ年が改まるだけではなく、すべてのものに新しく魂を頂き生まれ変わる時という意味があります。 ですからこれを祝福して「おめでとうございます」と挨拶を交わすのです。
新しい魂(新玉・あらたま)は歳神様(としがみさま)が各家庭にもたらしてくれます。その為歳神様をお迎えするのに立てられるのが門松です。
家の中では心のより所や生活に大切な働きをする神宿る場所、神棚、床の間、大黒柱、台所、井戸、お手洗い等に魂を迎えもてなすお供えが飾られました。それだけではありません。人にも魂を頂くのです。今でも数え歳を使うことがありますが、昔は正月を迎えると誰でも年が一つ増えました。つまり一年を生き抜く生命力を頂いた訳です。
そして、家のあるじが歳神様に代わってその生命力を家族に与えました。これがお年玉です。」
年の初めにふさわしい、おめでたい花や実が成る茶花が好まれるようです。神様が宿られる場所に、飾りたいですね。